ジャンボフェリーの新船「あおい」は高速バス勢に勝てるのか? 神戸~高松10月就航、しかも「ひとり用個室」がないワケとは

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10月22日に就航したジャンボフェリーの新船「あおい」。その魅力と旧船との違いとは。

プレミア席の優位性とセキュリティ

コンフォートリクライニング席(画像:堀内重人)
コンフォートリクライニング席(画像:堀内重人)

 既存のりつりん2とこんぴら2は、ひとり用の個室が15室設けられていた。そのほかは、じゅうたん敷きの座敷席とリクライニングシートがあったものの自由席で、実質的にはモノクラス(単一)だった。

 一方、あおいのコンセプトは「瀬戸内海に浮かぶテラスリゾート」だ。りつりん2とこんぴら2より船体が大きいため、多種多様な個室やコンフォートリクライニングシートも設置。上質で遊び心のあるリゾート空間が広がっている。

 2階の一部は横になってくつろげる「のびのび席」と、真ん中に固定式の大型テーブルを備えた「ボックス席」が自由席。それ以外は「プレミア席」で、大半を有料の指定席制として、客単価を上げている。

 プレミア席のエリアには、「コンフォートリクライニング席(一部女性専用席あり)」や3人用の「コンパートメント」のほか

・ボックス席
・のびのびバルコニー個室
・ウィズペット個室
・のびのびファミリー個室
・のびのびロフト個室(夜行便のみで使用される)

がある。プレミア席や個室だけでなく、風呂へ入る際にもQRコードをかざさなければならないセキュリティーのため、自由席の旅客はこれらのエリアに入れない。

足湯も登場

足湯(画像:堀内重人)
足湯(画像:堀内重人)

 コンセントは個室だけでなく、コンフォートリクライニングシートにも完備している。また、りつりん2とこんぴら2にはなかった足湯も設けられており(両者は風呂場があり、シャワーは浴びられた)、瀬戸内海を眺めながら、楽しめるようになっている。

 そのほか、売店も継承されており、船内でうどんも継続して提供されている。ただ、クレジットカードによる決済が可能になるなど、キャッシュレス化社会へ向けた取り組みがなされている。

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