地下40m以深の大深度地下工事は本当に安全なのか? 「リニア中央新幹線」では50km以上が適用区間、調布陥没事故2年で考える

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外環道のトンネル工事による影響で発生した、東京都調布市の陥没事故から、10月18日で2年が過ぎた。大深度地下工事は本当に安全なのか。

2001年に制定された大深度地下利用法

東日本高速道路のウェブサイト(画像:東日本高速道路)
東日本高速道路のウェブサイト(画像:東日本高速道路)

 想定外の事故に対して、東日本高速道路は再発防止策を提示している。

 同社は掘削中の区間でも必要に応じて、地盤のボーリング調査を実施することを表明した。また、掘削区間では監視員が巡回し、地表面の変異を確認することも決めた。こうした上で、陥没地点周辺では2年がかりで地盤の補修を実施し、工事を再開するとしている。

 ただ、これらの防止策を提示しても周辺住民の不安を拭えていない。なぜなら、この事故が全国で行われている大規模な公共事業に影響を及ぼしているからだ。

 外環道のような地下深くを掘削する大深度地下工事は、都市部に新たな工事を行う方法として採用されている。最もよく知られているのは、

・都営地下鉄大江戸線
・東京メトロ南北線

である。これらの成功例を経て、2001(平成13)年には大深度地下利用法が制定され、ルールが明文化された。

 同法律では首都圏や中部圏、関西圏の公共事業において、国や都府県の認可を受ければ、地下40m以深は

「用地買収や地権者の同意なし」

に利用できることが定められた。

 大深度の地下利用は地盤沈下、地下水への影響が懸念されるものの、地上の建築物に影響は少ない。また、いくつかの地震で地下鉄駅に被害が少なかった事例を基に、大深度地下工事は安全との認識が強かった。調布の陥没事故は、この認識が誤りだったことを世に知らしめた。

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