「3輪ソーラーカー」の予約金だけで1400億円! 米Aptera Motorsの描く近未来的思考とは
3輪が最適なのか

少ないエネルギーで十分な走行距離を確保できるといったバランスの良さが、3輪ソーラーカーの利点だ。さらに3輪にすることで、車体を小型にできる。
小サイズの利点は、運転や駐車がしやすくなることだ。女性や高齢者でも、小さくて軽い自動車であれば乗りやすくなる。環境性能に強い関心を持つ人だけでなく、性別問わず幅広い年齢層をターゲットにすることで、よりソーラーカーの可能性が広がるかもしれない。
しかし前述の通り、現状のソーラーパネルは電力効率が高いとはいえない。太陽光の力だけでは、実用的な走行距離を確保できないという難点があった。この懸念を乗り越えるべく、米国のとある会社が動き出した。
近未来なデザインの製品が登場

カリフォルニア州に本拠を置くスタートアップ「Aptera Motors」が開発したソーラーカーは、太陽光の力だけで1日あたり約72km走行できる。それを可能にしたのは、車体のデザインや超軽量複合材の採用など、エネルギー効率にこだわったからだ。
また、3輪にしたことでホイールと地面の摩擦を極限まで排除。エネルギーの消費を抑えつつ、快適な乗り心地を兼ね備えることにも成功した。
デザインは、まるで近未来を想像させるつくりとなっている。外装だけでなく内装にもこだわっており、
・植物ベースのレザー
・バイオベースのプラスチック糸
・リサイクルフェルト
など、環境に配慮した素材を使用している。
さらに、スノーボードやサーフィンボードが乗る十分な収納スペースも確保しており、一般的な国産コンパクトカーより広い。
そんなAptera Motorsだが、2023年から本格的に生産開始する。すでに世界各国から3万件を超える予約があり、予約注文の総額は10億ドル(1392億円)を超えている。
インターネット上では、
「ソーラーカーといえば3輪になりつつあるな。トゥクトゥクみたいでかわいいから好き」
「重いパネルを載せて重心が低くなりがちなソーラーカーなら、3輪と相性良さそう。“3輪車”が子ども用じゃなくて、ソーラーカーを指すようになる日も近い」
といった声も。こんなソーラーカーが普及すれば、
「3輪 = 近未来的」
というイメージが一般化するかもしれない。
ちなみに、3輪ソーラーカーの開発に挑んだのはAptera Motorsだけではない。ノルウェーのEVメーカー「Infinite Mobility」も「OSLO」というソーラーカーを開発している。渋滞緩和などの環境負荷を減らすために誕生した。3人乗りで、高さ幅ともに1.5mとコンパクトなつくりとなっている。価格は日本円で約95万円だ。
アジアでの展開も視野に入れており、日本でも見かけるのはそう遠くないかもしれない。