2022年は「EV元年」のはずじゃなかったのか? 「購入予定なし」9割の衝撃、納得の理由とは
全国のドライバー1000人超に対して実施された「電気自動車に関するアンケート調査」によると、EV購入の予定は「ない」と回答した人の割合は86.3%。大衆車として広がりを見せるには、まだまだ課題を抱えている。
なぜ購入を躊躇するのか、価格と充電設備
EV購入を躊躇する理由のひとつ「EV車の価格が高い」を世代別に比べると、世代が上がるほど割合が高くなる点も興味深い。20代から60代まで、順に4.8%、13.2%、14.6%、17.6%、21.1%となっている。
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この結果に関する分析は、発表資料上では特に触れられていないものの、仮説を立てるとするならば、長年クルマに慣れ親しんできた世代ほど、価格の相場観をよく知っているから、と考えることもできそうだ。
EVは今後、量産化により価格を抑えることが目標のひとつとなるが、今回のアンケート結果が示すように、EVの販売台数が思うように伸びなければ少数生産のままとなり、値下がりが期待できない恐れもある。
充電インフラの不足などは、確かに長距離走行を想定しているユーザーにとっては確かに重要な懸念材料だ。生活圏内の通勤や買い物などの際に乗るものと、一度発想を転換してみる必要もあるかもしれない。
購買意欲を実際の購入につなげるために
あらためて、今回取り上げたアンケートでは、86.3%がEVの「購入予定はない」と答えた半面、すでに所有している人を含めた関心層が、全体で7割近くに上ることも明らかになった。
中高年層を中心とした購買意欲を、いかに実所有にまでつなげるか。また、その流れをいかに若年層まで波及させていくかが、今後の課題となる。各メーカーや業界全体の取り組みを引き続き注視したい。