満員電車にベビーカー、嫌われるのは日本だけじゃなかった? 英国で炎上した「大論争」の顛末とは
混雑した電車の車内に、折りたたまない状態のベビーカーごと乗り込む行為については、日本国内でたびたび論争が起きている。同様のケースは海外でも見られるようだ。
混雑解消へ 鉄道会社の取り組みは?

地下鉄の多くの路線では、ベビーカーなどを止める多目的スペースのほか、車椅子スペースに空きがあれば使えるようになっている。
ロンドン交通局はベビーカーの利用について、「スペースが限られていることがありますので、折りたたみが簡単なバギーを購入してみてください」「各地下鉄駅の一番混みあう時間帯を公開しているので、それを避ければ移動がより快適になるでしょう」などと伝えている。
バスでも車いすが優先のスペースがある。ベビーカーでスペースを利用中に車いすが来た場合、バスから降りるように言われることはないが、自主的に降りて次のバスに乗りたい場合は、運転手が乗換券を発行してくれる仕組みになっている。
昼間などは、3台程度のベビーカーが乗っているのはよくある光景だ。
鉄道会社のサウス・ウェスタン・レールウェイは、ベビーカーに限らずだが、「お子様連れの場合は、オフピークの列車を予約することをお勧めします。切符代を節約できるだけでなく、ラッシュアワー以外は駅も電車も穏やかになるでしょう」としている。
もちろんベビーカー利用者としても、ラッシュアワーは可能な限り避けたいという考えは日本と同じだ。親も子も、周囲も大変になるという認識はある。
誰もが好きな時間帯に利用できるように混雑自体がなくなればいいのだが、なかなかそうもいかないものだ。鉄道会社のさまざまな施策に、腐心の跡が見て取れる。