脱炭素の大号令、実は上級国民の「綺麗事」に過ぎなかった? BEVを通して再考する

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世界各国で開発が進み、その販売台数も急増しているバッテリーEV。しかしそれは、本当に環境に優しい乗り物なのだろうか。

ピックアップBEV、環境への負荷は?

 ロイター誌は、

「コロラド州の高速道路でテスラを数台見かけたが、それ以上にリビアン社など多くのトラックを見た。テキサス州ではフォード、シボレー、ラムズ、コロラド州ではトヨタのタコマ、ジープやブロンコのほかにSUVも多い」

「広大で町と町の間の距離が長い米国西部でも、ガソリンスタンドを見つけることは簡単だが、充電ステーションはあまり見ない」

と、米国自動車の印象を述べている。

 そして米国のザ・ドライブ誌は、ピックアップ・トラックのBEVは「グリーン・ウォッシュ」だと指摘している。

 その理由は、

1. 米国の電力の化石燃料比率の高さ
 (天然ガス34.3%、石炭等30%、原子力19%、再エネ10.1%、水力6.7%)
2. バッテリ製造時のCO2の多さ

の2点だ。

 ペンシルバニア州のエネルギー・環境研究所(IEE)は、フォードの最量販ピックアップ・トラックであるF-150のガソリン版とBEV版(ライトニング)、テスラ・モデル3とプリウス・ハイブリッド(HEV)のライフサイクル(LCA)でのエネルギー効率とCO22排出量を比較した。

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