役目を終えた「飛行機」が大変身? 古くなった乗り物は集客装置になりえるのか
近年、古いモビリティを商業に生かす取り組みが次々と登場している。そんな例をいくつか見てみよう。
寝台特急の食堂車両がレストランに

最後にピックアップするのは、1988(昭和63)年から2015年まで上野~札幌間をつないだ寝台特急「北斗星」。運行を終了して以来、食堂車両を利用したレストラン「グランシャリオ」として今なお愛され続けている。
グランシャリオを管理しているのはPYC。レストランをオープンした際、北斗星ファンから素人が管理できるのかと厳しい言葉をかけられたこともあったという。しかし「残してくれてありがとう」と喜んでくれるのファンも多かったため、愛されている車両をなんとか残そうと、今も存続に力を注いでいる。現在は障がい者の人も働くことができるベーカリーレストランとして事業展開し、お客さまを迎えている。
今や技術の向上とともにスピードが重視され、上野~札幌間を寝ながら移動するという時代ではなくなったが、陸に置かれた食堂車として静かにたたずむその姿は、当時の思い出を現代に継承するという新たな役割を全うしているようだ。
古いモビリティを生かし、地域や往年のファンに貢献しようとする動きはさまざまな場所で見られている。使われなくなった愛着のある古いモビリティを商業施設の一部として利用する試みは、資源の有効活用という観点からも有用といえるだろう。今後はどんなモビリティが、現代に新しいカタチとして生かされていくのだろうか。今後の動向に期待したい。