コロナ禍なのにむしろ増収! 元Jリーガー志望の社長が「駐車場予約アプリ」で大躍進を遂げたワケ
1台分のスペースから駐車場として貸し出し
起業が当たり前になりつつある現代、急成長を図るスタートアップ企業に再びフォーカスが当てられている。経済産業省は2022年6月、「METI Startup Policies ~経済産業省スタートアップ支援策一覧~」を取りまとめ、徹底支援に取り組んでいく姿勢を明確にした。
さまざまな業界でスタートアップ企業の動向が注目される中、モビリティ分野でも数々の企業が活躍し始めている。本連載では、モビリティに主軸を置くスタートアップの成長ストーリーを、業界の動向とともにお伝えする。
第5回は駐車場予約アプリ「akippa」を運営しているakippa株式会社(大阪市浪速区)の代表取締役社長CEO・金谷元気氏に話を聴いた。
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akippaは2009(平成21)年2月に創業。2014年からは駐車場予約アプリ「akippa」の事業を展開している。
全国の空きスペースの所有者が駐車場としてakippaに登録し、ユーザーはアプリで駐車場を検索して利用するのが同サービスのシステムだ。事前予約ができること、キャッシュレス決済ができること、また15分30円などコインパーキングより格安で利用できる駐車場もあることが特徴で、駐車場オーナーには利用料の半分ほどの額が支払われる。
akippaを使えば、現地に行ってから駐車場を探す必要がない。出先で「車を止めるところがない!」と駐車場難民になることがない。また、前述のとおり割安(場所によるが一般的なパーキングより2割は安い)なのも魅力的だ。
2022年10月時点で、全国に累計290万人以上のユーザーを抱え、アクティブなパーキングとして3万件以上の掲載がある。ここまでの成長を遂げたのは、大々的な宣伝広告を打ったからではなく足で稼いだことによる積み上げが大きい。