4年間で事故20件! 秋葉原駅近くの「名物ガード」はなぜ対策がなされていないのか
道路の改造案はなぜ出ないのか

もちろん、ドライバーの判断ミスは戒められなければならないが、それより気になるのは制限高の低さだ。
本来、道路法に基づく国土交通省の道路構造令では、道路の上に
「最低4.5m」
の余裕を確保することが義務づけている。ただ、あくまで法律上の話にすぎない。道路構造令は1970(昭和45)年に交付された法律で、義務を課されるのは、それ以降に建設された道路だ。以前からあった道路を改造する義務はない。
また、高さをある程度確保しても事故がゼロになるとは限らない。例えばJR五反田駅近くの、中原街道がJR線の高架をくぐる場所は4mの高さが確保されているものの、トラックやトレーラーなどの大型車による事故は起きている。
ならば、道路を改造して制限高を高くする方法も考えられるべきだが、そうした対処を行っている事例は少ない。中原街道の場合でも、事故が特に多発した1990年代後半に道路を掘って下げる案も出たが、工事が困難なことに加えて、雨水がたまってしまうことが懸念されたため実施に至っていない。
秋葉原の「名物ガード」にも、手が付けられない似たような理由があるのだろうか。そこで、筆者(昼間たかし、ルポライター)が道路を管理する千代田区に聞くと、意外な答えが返ってきた。
「事故がよく発生しているということを担当部署では把握していません」
千代田区によれば、区道であるため、区の管理している道路やガードレールなどの構造物が壊される事故が発生した場合、警察からすぐに連絡がある。ところが「名物ガード」で事故が起きたという連絡は、まったくないという。どうやら、事故が高さ制限バー(JRの所有物)に挟まる、接触して車両が破損することばかりなのが、その理由らしい。
「JRや警察、あるいは住民から要望があれば、なんらかの検討を行うと思います。ただ、現時点ではそうした要望も事故の報告もありませんので、こちらから何かできることはありません」
もはや、誰もが悪い意味で慣れてしまい「あそこは、よく事故が起きる」程度で、気にすらしていないのだろう。