せっかく登場した「新しい乗り物」の数々が、ことごとく日本人に受け入れられていないワケ
高齢化に伴う免許返納後などの対応策として期待される「グリーンスローモビリティ」。こうした新たなモビリティが日本で定着するために必要なこととは何か。
グリーンスローモビリティってご存じ?
地方を中心に「グリーンスローモビリティ」という乗り物に注目が集まっている。地方を中心とした高齢化問題に伴う、免許返納後などの対応策として期待されているためだ。
既存の自動車ユーザーが減った場合に、地方の消費力をより活性化するのに役立つと見込まれている。
今回は、そのグリーンスローモビリティがどのような乗り物かを解説する。
時速20km未満の小さな電気自動車
国土交通省の資料によるとグリーンスローモビリティとは、時速20km未満で公道を走行する、電気自動車を活用した小さな移動手段だ。
2015年に採択されたパリ協定に基づくエコを意味する「グリーン」と、景色や生活道路、重大事故の抑制を意味する「スロー」を合わせたモビリティで、グリーンスローモビリティと呼称されている。
車両はゴルフカートをベースに作られたものも多く、軽自動車として扱われる4人乗り、小型自動車の5人から7人乗り、普通自動車の10人から18人乗りがある。
小型で、狭い道が得意な乗り物で、2022年3月末時点で、長野・群馬・富山・京都・熊本・愛知・高知の各府県など、幅広い地域で実証実験が行われている乗り物だ。