西鉄・天神大牟田線「雑餉隈~下大利間」はなぜ高架化されたのか? 進む駅周辺複合開発、さらなる高架は高いハードルも

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西鉄天神大牟田線雑餉隈付近~下大利間はなぜ、高架化に至ったのか。

駅舎も刷新、新駅や高架下商業施設も

雑餉隈駅は当面旧駅舎改札口の活用を継続する(画像:淡川雄太)
雑餉隈駅は当面旧駅舎改札口の活用を継続する(画像:淡川雄太)

 西鉄天神大牟田線(春日原~下大利)連続立体交差事業にともなう高架化にあわせて、対象となる区間では駅舎刷新や日中時間帯の鉄道運行速達化、踏切撤去を実施。西鉄福岡(天神)~西鉄大牟田間の所要時間は最大2分短縮(特急利用時/62分 → 60分)となり、19か所の踏切が撤去となった。

 また、各駅新駅舎では基本コンセプト「街のエントランスをつくる」のもと、地域ごとにデザインコンセプトやイメージカラーを設けたうえで、駅舎や付帯施設の機能拡充やバリアフリー化といった取り組みを2024年11月めどに段階的に実施する。取り組みの一環として、西鉄天神大牟田線雑餉隈~春日原間に新駅「桜並木駅」が2023年度後半をめどに開業する。

 桜並木駅は長らく「雑餉隈新駅(仮称)」と呼ばれていたもので、2021年12月実施の一般公募により、2022年7月に命名発表されたもの。雑餉隈駅は北側への高架移転に加え、同地への移転も検討段階にあったが、地元の働きかけもありわずか500mほどの距離に2駅が誕生することとなった。

 桜並木駅の整備予定地には1962年7月以来、西鉄バスの雑餉隈自動車営業所があったが、2020年3月に竹下自動車営業所として福岡青果市場跡に営業所機能を移転(車庫のみ一部存続)したため、社有地を生かした複合開発も検討段階にある。また、高架整備で先行する下大利駅では2022年9月8日に西鉄系の食品スーパーが開店済み、10月中旬にはカフェの開店予定もある。

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