自動運転OK領域 一般道に拡大へ 2023年度頃か カギ握る3D地図データ整備
現状で高速道路や自動車専用道のみに対応している自動走行技術が、2023年度頃から一般道へ拡大するかもしれない。そのカギを握るのは、3D地図の整備だ。国も支援して誕生した3D地図の会社が、今後の展望を語った。
自動走行技術を一般道へ
クルマに搭載されている自動走行技術は現在、高速道路や自動車専用道といった限定領域で使えるものだが、2023年頃から一般道へ拡大するかもしれない。
自動車向けの高精度3次元(3D)地図データ「HDマップ」を制作するダイナミックマップ基盤株式会社(東京都中央区)が2021年4月7日(水)、その3D地図の提供領域を2023年度に一般道へ拡大すると発表。記者会見を開いて今後の展望を話した。
現在、国内のクルマに搭載されている自動走行技術は、いずれも高速道路や自動車専用道において、限定的な条件でのみ使えるものだ。2021年3月には、世界初となるレベル3の自動運転技術(運転者の補助ではなく、責任の所在がシステムに帰属する自動運転)を搭載したホンダの新型「レジェンド」が発売されたが、これも高速道路や自動車専用道の渋滞中のみ作動する。
そのホンダ「レジェンド」などに自動運転の基盤となる3D地図を提供しているのが、ダイナミックマップ基盤だ。
同社はこれまで、国内の高速道路と自動車専用道およそ3万km(上下線合計)の3D地図を構築しているが、これを2023年度には約8万km、おおよそ一般国道まで対応する構え。さらに2024年度には約13万kmに範囲を拡大し、おおよそ主要地方道レベルまでカバーするという。