トラック輸送に欠かせない無色透明の液体! 日本でも昨年高騰した「アドブルー」とはいったい何か

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一般人はなかなか耳にしないが、トラックにとっては超重要な液体「アドブルー」とは。

ヨーロッパで不足するアドブルー

ガソリンキャップとアドブルー(画像:写真AC)
ガソリンキャップとアドブルー(画像:写真AC)

 現在ヨーロッパにおいて、アドブルー不足による物流危機がささやかれつつある。アドブルーとは、「高品位尿素水」とも呼ばれ、ディーゼルエンジンから排出される排ガスを浄化する尿素SCRシステムに使用する液体だ。

 アドブルーが不足する原因は、ヨーロッパ各地のアドブルー製造会社が生産プラントを停止したことである。例えば、ドイツのSKW Stickstoffwerke Piesteritz(SKWP)は、ドイツ国内のアドブルー消費量の約40%をカバーしていたが、アンモニアの生成に必要なガスの供給価格高騰により現在は生産を停止している。

 現時点では、アドブルー不足による物流活動の停止はない。ドイツの連邦経済エネルギー省もアドブルーの動向を監視しているものの、国内製造と欧州連合(EU)域内からの輸入により需要はカバーできているとしている。

 しかし、その一方で品不足によりアドブルー価格が高騰している。ドイツ国内における1Lあたりの価格は、2年前はわずか20セントであったが、1年前は80セント、9月末時点で1.50~1.80ユーロと、1年で約2倍に膨れ上がったのだ。ドイツの連邦貨物・物流・廃棄物連合会(BGL)によると、2021年に比べて購入価格が4~7倍となっている会員企業もあるという。

 ここ最近、BGLとSKWPが、アドブルーの緊急備蓄に合意したものの、最終的に約100万Lしか在庫が残っていなかった。BGLの試算では、アドブルーの消費量を1日あたり約500万Lと見ている。

 ところで、トラック輸送に欠かすことができないアドブルーとは、いったいどのようなものなのだろうか。