自動車業界に長く勤めた私が「自動運転の車」に断じて乗りたくない3つの理由

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近年、加速度的に進化を遂げる自動運転技術。しかし、自動車業界に長年従事してきた筆者は自動運転車に乗りたくないという。いったいなぜか。

車の自動運転で何を目指すのか

自動運転の実現による効果イメージ(画像:国土交通省)
自動運転の実現による効果イメージ(画像:国土交通省)

 これら4件の事故原因はいずれも

「制御システムと人間のインターフェース(接点)」

に関連しており、制御システムの完成度を高めるだけでは解決しない。このことは車の自動運転にも当てはまる。

 さて、国土交通省は自動運転の効果として

1.渋滞の解消と緩和
2.交通事故の削減
3.環境負荷の軽減
4.高齢者等の移動支援
5.運転の快適性向上
6.国際競争力の効果

の六つを挙げている。

 どれも「実現すればうれしい」が、「どうしても実現したい」ほどの必要性を筆者は感じない。ADASでも実現可能な部分はある。

 AD、特にレベル4と5の完全自動運転において、国際競争にあおられて短期間で実現しようとすると現状悪化のリスクが高くなるだろう。こんなときこそ

「Walk,Don’t Run! (急がば回れ)」

なのだ。

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