鉄道会社の「高架下ビジネス」はなぜ活発化したのか? 敷地の狭さから垣間見えた、既存スキームの限界

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近年、鉄道の高架下開発が盛んだ。その背景には一体何があるのか。

商業利用が少なかった高架下

ジェイアール東日本都市開発が開発したSEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE(画像:千代田区観光協会)
ジェイアール東日本都市開発が開発したSEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE(画像:千代田区観光協会)

 JR東日本旅客鉄道(JR東日本)系デベロッパーは2001(平成13)年の民営化以降、新しい商業施設を次々にオープンさせ、都市開発デベロッパーのなかで存在感を増してきている。その開発でも特に異彩を放ったのが、高架下開発だ。

 高架下というと居酒屋として利用されることもあるが商業利用は少なく、おおむね

・倉庫
・事務所
・駐車場/駐輪場
・空スペース

となるのが関の山だった。駅前繁華街からは離れて、にぎわいの途絶えた場所といった感があり、開発立地として見いだされることはあまりなかった。

 そんななか、ジェイアール東日本都市開発(東京都渋谷区)は、2010年に2k540 AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキオカ アルチザン)、2013年にCHABARA AKI-OKA MARCHE(チャバラ アキオカ マルシェ)を秋葉原~御徒町間の高架下に開発した。

 2k540とは東京駅から2540mの位置にあることを意味する。立地する台東区は職人が多いことに由来して、職人(ARTISAN)のものづくりをテーマに、クリエイターの工房的店舗を集積させた。CHABARAはかつて神田青果市場が立地していたことに由来しており、日本百貨店しょくひんかんなど日本の食をテーマにした店舗が入居した。いずれもワークショップやイベントを実施する体験型店舗が導入されたことが特徴的だ。

 これらの高架下施設はそれまでのデッドスペースを新たな商業立地へと変革し、商業施設としてのコンセプトの目新しさもあって、開発シーンで大きな話題となった。