函館本線「山線」廃止 今後のベスト対策は「上下分離」導入と、JR北海道・貨物「第2種」体制の構築だ

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函館本線の函館~小樽間は、北海道新幹線新函館北斗~札幌間の並行在来線となり、経営分離が決まっている。今後いったいどうなるのか。

長万部~小樽間はバス転換の見込み

函館本線函館~長万部間の普通列車は1両運転が多い(画像:岸田法眼)
函館本線函館~長万部間の普通列車は1両運転が多い(画像:岸田法眼)

 JR北海道の函館本線は、本線部の函館~新函館北斗~大沼公園~旭川間、藤城線と称される七飯~大沼間の下り専用線、砂原線と称される大沼~鹿部~森間の3ルートがある。

 このうち函館~小樽間は3ルートとも、北海道新幹線新函館北斗~札幌間の並行在来線となり、経営分離が決まっている。北海道新幹線札幌延伸後も小樽~札幌間が引き続きJR北海道が運営するのは、札幌への通勤・通学圏のほか、新千歳空港・札幌から小樽方面へ向かう観光客が多く、需要が高いからだ。

 並行在来線のうち、長万部~余市間については、沿線自治体と北海道が2022年2月3日に廃止およびバス転換を決定。残る余市~小樽間も3月26日に北海道と沿線自治体との協議で廃止およびバス転換でまとまった。

 第三セクター鉄道(地方の公共団体、私企業などが合同出資して設立する鉄道)として、鉄路の存続に難色を示す結果となったのは、

・函館~札幌間は室蘭本線(東室蘭~苫小牧間)、千歳線(苫小牧~苗穂間)経由がメインルートである
・2030年度に北海道新幹線が札幌に延伸しても、沿線人口の減少などで地元利用客の増加が見込めず、多額の赤字が生じる

ことが考えられる。

 北海道は余市~小樽間を第三セクター鉄道として継承した場合、30年間で約206億円の赤字に対し、バス転換は約18億円の赤字と試算しており、黒字の可能性が極めて低いと見ている。

 一部の自治体では、北海道新幹線札幌延伸を待たずに長万部~小樽間の廃止とバス転換の前倒しを希望しているが、JR北海道はこれについてのコメントはまだなく、おそらく受け入れないだろう。