地方空港に続々就航 地域活性化のカギを握る「チャーター便」という貴重な存在
チャーター便を多く運航する「FDA」

近年、日本国内でのチャーター便で最もよく見かけるのが、地域航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA、静岡県)だ。
FDAは2009(平成21)年7月23日に、拠点の静岡空港から小松、熊本、鹿児島の各空港へ運航開始した。2022年9月現在、国内16空港24路線に就航する。所有16機。ちなみに、静岡市の地場物流関連企業「鈴与」が親会社だ。
そのFDAが運航するチャーター便で、参加募集中のものが次の通り。直近でも数多くある。一部を抜粋してみた。
●チャーター便利用ツアー
・札幌(丘珠):隠岐、高松
・仙台:種子島
・新潟:稚内、中標津、隠岐
・松本:種子島、高知
・名古屋(小牧):稚内、中標津、丘珠、山口宇部、種子島
・広島:隠岐、種子島、新潟、対馬、奄美
・高松:丘珠、種子島、仙台、静岡
●遊覧フライト
・札幌(丘珠)発着:津軽海峡・青森・弘前・白神山地!あきぞら遊覧飛行
・新潟発着:名峰・富士山ぐる~り遊覧フライト!
・静岡発着:富士山遊覧飛行と大井川鐡道と南アルプスあぷとライン
まず、発着する大半が、地方空港である。そして、基本それぞれ定期便が運航されていない場所同士だ。なかなか行くことができない上に、来てもらうことも難しい。それがチャーター便を利用したツアーだと観光地に行けるだけでなく、「移動時間が短い直行便」というメリットが大きい。特に、団体の旅行ツアーを好むのが中高年という年齢層を考えても、直行便にニーズがある。
一方、地方空港にとってもメリットはある。運航便が少なく、1日の大半の時間で閑古鳥が鳴いているような地方空港は実際多い。空港での待ち時間にお土産を買ったり飲食したりするツアー参加者もいるだろう。観光地にとっても、宿泊施設や観光スポット、土産店などを訪れてくれ、ただ単にお金を落としてくれるだけでなく、その魅力をじかに知ってもらう貴重な機会となる。