航空各社がエコノミーでもビジネスでもない「プレミアムエコノミー」にこぞって注力するワケ

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ビジネスクラスの空席が目立つようになった近年、航空会社が力を入れているのが「プレミアムエコノミー」クラスの導入だ。いったいなぜなのか。

プレミアムエコノミーとは何か

JAL SKY PREMIUM(シート)。国際線(画像:JAL)
JAL SKY PREMIUM(シート)。国際線(画像:JAL)

 アラブ首長国連邦のドバイを本拠とするエミレーツ航空が2020年末、KLMオランダ航空・フィンエアーが2022年、プレミアムエコノミーの導入を相次いで発表した。航空会社は近年、生き残りをかけてビジネス層を奪い合っている。

 近年、企業のコスト削減の波は海外出張費に大きな影響を与えている。以前はスーツ姿で埋まっていたビジネスクラスも、空席が目立つようになった。

 そんななか、新たなビジネス層をメインターゲットにしたクラス「国際線プレミアムエコノミー」の開設が相次いでいる。ビジネスクラスは利用できないが、「プレミアム」という名が付いたエコノミークラスなら経費で落ちる、という点に航空会社が目を付けた。

 2014年12月、サンフランシスコ―羽田線で新設された日本航空(JAL)のプレミアムエコノミーは現在、北米・ヨーロッパをメインに24路線、全日空(ANA)は30路線と、ほぼ全ての中・長距離路線で導入されている。

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