MT車の新車販売、もはや全体の1% 今後はプレミア化で高額取引対象になるのか?

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日本国内で販売される新車のうち、MT車の割合はわずか1%台。いずれ市場から姿を消してしまうとの推測が成り立つ一方で、アメリカではレアモデルに関して高値で取引されている現状もある

今後、価格低下の要素は皆無か

 こうした傾向は1990年代にも再燃し、ツーリングレースカーホモロゲモデルやラリーカーベースモデルとして少数が販売され、それらは多くがコレクターズアイテムとして現在では高額で取引されていることもご存じの通りである。

 一方、ヨーロッパ車はどうかというと、実はその状況は少し異なっている。

 昨今でこそローコストなベーシックモデルでもAT車がメジャーとなっているヨーロッパ車だが、おおむね1990年代まではベーシックモデルとはマニュアルトランスミッションがスタンダードであり、AT車の比率は決して高くはなかった。

 もちろんそれらの中にはレースカーとの関連が深いホモロゲ取得用のクルマも存在していたが、むしろベーシックモデルとしての存在の方が大きかった。

 すなわち大多数の個体においては、コレクターズアイテムとして価格が高騰する動機に乏しかったということである。

 もちろんベーシックモデルではない高価な少量生産のハイパフォーマンスモデルやスポーツカーなどはこの限りではなかったものの、それらはマニュアルトランスミッションであること自体が特に注目されたわけではなかった。

 日本、アメリカ、ヨーロッパ。マニュアルトランスミッション車に関する状況は、それぞれに異なってはいるものの、これから先はいずれも価格が低下する要素は全く見当たらない。

 コンディションの良い良質な個体の購入を考えているなら、早目に手を打った方が良いだろう。

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