なぜEVは中国で爆発的に普及したのか? その背景にあったのは「路線バスの電動化」だった

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世界のEV市場をけん引する中国。その背景には、同国内における「大型路線バスの電動化」があった。

日本の電気バス市場の行方

BYDの電気バス(画像:BYD)
BYDの電気バス(画像:BYD)

 そんな中国では、大都市の電気バス転換が一巡し、政府の補助金も徐々に減ってきたことから、電気バスの新たな需要は頭打ち、もしくは低下傾向にある。

 一方、ヨーロッパや北米での需要がこれから本格化する。このため、中国の電気バスメーカーはかなり前から海外に進出しており、特にバッテリーメーカーでもあるBYDは、既にアメリカやカナダ、ブラジル、欧州に工場を建設して市場の確保を狙っている。

 これに対して、アメリカでは電気バスのスタートアップ・Proterraや、ヨーロッパのスタートアップ・Solarisと激しい受注競争を行っている。

 BYDは日本でも電気バスの販売を行っており、本年度末までに累積販売台数を100台に、2030年までに4000台にすると発表している。

 日本では、残念ながらProterraやSolarisのようなスタートアップは存在しない(BYDもスタートアップ)。そのため、価格を含めて日本での電気バスの選択は

「BYD以外ない」

とまで言われており、このままでは日本市場を独占されかねない。BYDは乗用車部門にも進出しており、2022年にテスラを抜いて、世界一のEVメーカーになるとも言われている。

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