海上タクシー予約効率化で実験 「BtoG」の係留施設手続きを電子化 MaaSアプリと連携へ
瀬戸内洋上都市ビジョン協議会が、高松港で海上タクシーの予約効率化に向けて実証実験。従来、事業者がアナログで行っていた係留施設の利用手続きを電子化し、システム要件や連携が検証された。
「B to C」に続き「B to G」も電子化
国土交通省四国地方整備局は2021年3月13日(土)、香川県の高松港で海上タクシーの予約効率化に向けた実証実験を行った。
同局やscheme verge、電通などが参画する瀬戸内洋上都市ビジョン協議会は、海上MaaSを活用し、旅行者が海上タクシーで離島間を円滑に移動できるようにするなど、瀬戸内の観光振興に向けた各種検討を続けている。
現在、旅行者がフェリー・海上タクシーを使う際(B to C)は個人旅行者向けMaaSアプリ「horai」で予約や決済ができる。しかし一方で、海上タクシー事業者が係留施設の利用手続きをする際は、紙やFAXなどアナログで行われていることが多いという。そのため、情報の一元化に向けて、既存の船着場利用管理システム「Triangle Connect」による利用手続き(B to G)の電子化の実証実験が行われた。
実験では、港湾管理者が使いやすいシステム要件や、予約システムとMaaSアプリとの連携などの検証が進められた。将来的にはAPI連携により旅行者が申し込む際に自動で係留施設の空き状況を把握して予約できるシステムや、宿泊施設やほかの交通手段との連携、係留施設の需要変動に対応した変動料金の設定なども検討されている。