ワゴン車も大破! 「シカ衝突事故」過去最多に、果たして防ぐ手立てはあるのか

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電車・自動車とシカとの衝突事故は、ここ数年で増加の一途をたどっている。その一方、対策機器も増えている。その現状とは。

救世主、その名は「シカ踏切」

京三製作所のウェブサイト(画像:京三製作所)
京三製作所のウェブサイト(画像:京三製作所)

 電車との衝突事故を防ぐために、鉄道各社は対策に苦慮してきた。シカが嫌うとされる、オオカミの尿が入った容器を線路脇に置いたり、ライオンのふんの成分が入った薬剤を線路付近に散布したり、赤色発光ダイオード(LED)を照射したりするなど、さまざまな対応策が講じられてきたが、いずれも大きな効果は見られなかった。

 そんななか、話題となったのは、近畿日本鉄道が京三製作所(神奈川県横浜市)、モハラテクニカ(群馬県高崎市)と共同開発した「シカ踏切」だ。

 シカ踏切は、シカの線路への侵入経路を侵入防止ネットで限定した上で、列車が運行しない時間帯にはシカが自由に行き来できるようにしておく。そして、列車運行時間帯にはシカが嫌う超音波を発信し、シカの線路侵入を抑止するというものだ。

 このシカ踏切を導入した大阪線青山駅付近の約1km区間(三重県津市)では、2015年までは毎月1~2件の衝突事故が発生していたが、2016年の導入以来、ほぼ0件になった。

被害に遭わないための注意事項

T.M.WORKSのウェブサイト(画像:T.M.WORKS)
T.M.WORKSのウェブサイト(画像:T.M.WORKS)

 では、自動車とシカとの衝突を防ぐ方法はあるのだろうか。国土交通省北海道開発局は、シカの習性を踏まえ、次のような状況では、ゆっくりと注意して走行することを推奨している。

・早朝や夕方(シカの活動ピークである上、姿を見つけにくいため)
・1頭目が道路を横切った後(シカは群れで行動するので、後から複数頭飛び出してくる場合が多いため)
・なにかが暗闇で光っている時(自動車のヘッドライトの光がシカの目に反射している可能性があるため)
・山間部でブレーキ痕を見つけた時(その場所で以前にシカに出くわした自動車がいた可能性があるため)
・道路脇に林がある道路(森の中を走る道路はシカのテリトリー内であるため)

 また、アスファルト上では、ひづめが滑って逃げるのが遅くなることもあり、シカと運転手双方の反応が遅れることで事故につながる危険性もある。しかし、もっと具体的な対策がないと不安だという人もいるだろう。そのような場合には、車両用の対策ユニットがある。

 T.M.WORKS(山梨県河口湖町)が2018年に開発した「鹿ソニック」は、車両の進行方向に対して高周波音を照射することで、シカなどの野生動物との衝突を防ぐ。本体を自動車のフロントグリルに固定し、付属のスピーカーをドアミラーの下側や、フロントグリルの平らな面などに貼り付けて使用する。

 鹿ソニックは全日本ラリー選手権出場車にも装着され、走行中に遭遇したシカ3頭が逃げていったのを確認した。発売開始以来、超音波の到達距離の見直しなど、改良が重ねられている。

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