国内初 台湾ファミリーマートが「EV移動販売車」開発も 普及に立ちはだかる「三つの課題」

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台湾ファミリーマートは、EV関連サプライヤー15社と共同で開発した電動移動販売車「FamiMobi」を8月末から運用する。コンビニによるEVでの移動販売は台湾で初となる。

移動販売における三つの課題

電動移動販売車「FamiMobi」(画像:台湾ファミリーマート)
電動移動販売車「FamiMobi」(画像:台湾ファミリーマート)

 台湾ファミリーマートは、2017年からITコンセプト店舗の構想に着手した。1000万元を投じて大手メーカー15社との提携を進め、2018年にロボットや電子棚札(ESL)など17種類のIT技術を導入したITコンセプト1号店をオープン。2019年に2号店を開業した。両店に初めて導入したIT設備などは10種類以上に上る。従業員の作業軽減と、消費者のより良い買い物体験を実現することが狙いだ。

 翌年には、取扱商品を約400品目に絞ったほぼ無人の「ミニIT店舗」1号店をオープンした。面積は5.5坪で、取扱商品は調理済み食品、飲料、菓子、冷凍食品など。

・セルフレジ
・スマートコーヒーメーカー
・画像認識機能を搭載した商品棚
・人流分析用のカメラ

などを設置しており、ファミマの会員のみが利用可能だ。

 IT店舗で約5年間のノウハウを蓄積した後に打ち出したFamiMobiでの移動販売は、競争が激化する小売業における新たなビジネスモデルであり、政府の支持も得ている。

 FamiMobiでの移動販売には三つの課題がある。

 ひとつ目は、FamiMobiの「充電」だ。南科では各園区に充電スタンドがあるため問題とならないが、科学園区ほど充電スタンドが普及していない観光地などで販売する場合は、航続距離やモバイル電源装置の有無が重要になる。

 ふたつ目の課題は「商品数が少ないこと」だ。FamiMobiで取り扱う商品はパン、調理済み食品、コーヒーなどの飲料を含む約100種類で、その100倍の1万種類の商品を取り扱う実店舗での買い物に慣れている消費者の需要に対応できるかが問われる。また、FamiMobiで取り扱う商品は消費期限が短い商品が多く、短期間で完売できなければ廃棄ロスが生じるという問題もある。

 三つ目の課題は「会計のスピード」だ。FamiMobiでは店員ひとり~ふたりとセルフレジ1台で会計に対応することになるが、ピーク時の混雑に対処できるか不明だ。試験販売開始後に会計の流れや商品の陳列などの見直しを余儀なくされる可能性がある。

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