「ポストが小さすぎて荷物入らない」 配達員を振り回す利用者の勝手な都合、中には再配達で怒鳴られるケースも
配達員を長年悩ます「ポスト小さい」問題。近年、それは顕著になっている。解決する方法はあるのか。
再配達したら怒鳴られるケースも

別の配達員からは、さらに残念な話を聞けた。
「不在票を入れて再配達したら、『どうして置いていかないんだ』と怒鳴られることもあります。多いですよ。古い団地のポストなどはとても小さくて、新聞やハガキ、長3封筒(細長い小さめの封筒)くらいしか入らないなんてところもあります。エレベーターもない5階まで上がってそれですと、残念に思います」
本当に残念な話で、一部とはいえ自分のことしか考えていない客がいる。
「メルカリ便が入らないで持ち帰ることもあります。他社さんですが、ネコポス便なども小さなポストには苦戦しているでしょうね」
メルカリ便とはフリマアプリ「メルカリ」のサービスで、ネコポス便とはクロネコヤマトのサービス、共に規定の小さな荷物および契約(フリマ、オークションなどの個人間取引サイト利用者含む)の顧客に限りポスト投函されるシステムだ。
しかし配達員はポストに入らず不在の場合は持ち帰らなければならない。この「ポスト小さい」問題は従来の新聞や冊子、手紙やハガキを想定していた旧来の個人宅のポストに
「小荷物を置き配的に入れるサービスが増えた」
ことも要因にある。
それでも、そういったサービスを利用しているのは顧客自身だ。それにも関わらず、本稿で言及するような小さなポストのままにしている客がいる。自分の大切な荷物なのだから、本来は自分が注意すべきことであり、それなりの用意をするべきなのにだ。
元郵便局職員の男性にも話を聞いた。こちらは昭和の時代から郵便物を手掛けてきた大ベテランだ。
「昔からありますよ。個人的には玄関ポスト、集合ポスト、アメリカンポストが三大『ポスト小さい』事案ですね」