水深60cmでアウト! 冠水道路に潜む大きな危険、JAFのテストでわかった「迂回路」の重要性とは

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台風の季節が近づく今、あらためて確認しておきたいのが「冠水路走行」の危険性だ。JAFユーザーテストから“危険水位”を解説する。

1. セダンの場合

冠水した道路を走行する車のイメージ(画像:写真AC)
冠水した道路を走行する車のイメージ(画像:写真AC)

 まずセダンの場合は、バンパー位置が低いため水深30cmでも多くの水圧がかかる。

 時速10kmでは、車両下部に入りきらない水がバンパーに押し出され、バンパー上部まで水面が持ち上がっていることが原因だ。

 同じ水深30cmに時速30kmで進入すると、巻き上げる水の量はさらに増え、時速10kmの倍の高さまで水が到達している。

 最後に水深60cmに時速10kmで進入した場合では、水深30cmに時速10kmで進入した場合の2倍以上まで水面が持ち上がっている。

 巻き上げた水の一番高い位置はボンネットより上にあり、大量の水が上下から侵入する極めて危険な状況だ。

 水深60cmではエンジンが水を吸い込んでしまい、31m地点でエンジン停止となった。

 このテストでは乗用車の代表としてセダンタイプが用いられているが、ジムニーなどの本格SUVを除く軽自動車、ミニバンなどもこの結果を参考にしてよさそうだ。

 軽自動車やミニバンは、セダンと比較してボンネット位置がセダンより高く、エンジンの空気を取り入れる部分も、外観だけでみればその位置も高く見えるかもしれない。しかし、エンジン搭載位置が高いわけではないので、ボンネットの位置だけで「水が入りにくいだろう」と考えるのは早計だ。

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