「鉄道は水害に弱い」 今夏の豪雨が突きつけた辛らつな現実、もはや高規格化待ったなしだ
8月は線状降水帯による特定地域への豪雨が目立った。そして、鉄道はこの豪雨に大きな被害を受けた。大雨による鉄道の被害は、走行区間によって「路線の存廃」にかかわる話であり、復旧をどうするのかの議論にも時間がかかる。
気候変動に耐えられる鉄道を

近年の気候変動の激化で、豪雨災害が頻発し、それにより鉄道が毎年被害を受けている。低気圧や台風で水の被害が起こり、それゆえにほとんどが廃線になったJR北海道の日高本線のような例もある。
しかし、鉄道の施設はそれに対応ができていない状況だ。大きな被害はなくとも、土砂の流入や道床の流出は当たり前のように起きている。線路まわりで土砂崩れが起こらないようにしたり、排水関連の設備を向上させたりと、あらかじめ大雨や台風に備えて設備を対策しておくことが必要だ。
水の被害が起こってから対応するのではなく、起こりそうなところを調べておき、そのあたりを改良してあらかじめ備えておくことも必要ではないだろうか。
道路がどんどん高規格化していくのに対し、鉄道の高規格化はなかなか進まない。予算をつけて対策し、自然災害にある程度強い鉄道にしていくことが求められている。それが、ビジネスとしての鉄道を、安定させるものになる。特に、幹線を走る貨物列車においては、重要ではないか。