中国EVメーカー「BYD」日本市場へ本気の“殴り込み” 試乗して分かった圧倒的パフォーマンスとは?
静か、スムーズ、振動もない走り
気になったのが、発進直後から聞こえる「ヒョー、モォー」というような疑似的サウンド。車両接近に伴う通知音なのか、スイッチなどでオンオフできるかは不明ながら、モーターやインバーターの音を増幅させたような音質とは異なり、少し耳につく印象だった。
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試乗コースは街中をごく短時間のみ運転するショートドライブ。モード切替などはせずに、ノーマルモードで走行を実施した。運転をし始めると、いわゆるごく一般的な最新EVの走行フィールを披露。極めて静かで、振動もなく、スムーズに走ることができ、ガソリン車とEV車との違いというものをすぐに体感できる。
気になるポイントは、ほかのEV車とどう異なるかという点だが、車重1750kgに対して150kW(204PS)/310Nm、0-100km/h加速で7.3秒ということで、動力性能的にはSUVで街乗りをするには十分に速さを体感できるレベルながら、一部のEV車両のように身体がシートに押し付けられるような強烈な加速を見せるセッティングとはまったく異なったもの。
ステアリングギア比も比較的スロー気味、足回りも柔らか目の設定で、高速道路やワインディングロードで乗るとまた印象は異なるかもしれないが、少なくともやや荒れ気味の一般道をごく普通に走る分には、かなりしなやかで乗り心地もよく、がっしりとしたボディ剛性感と相まって、とても快適に走行できる印象だ。
また、極低速時から動き始める際にも、モーターのコキングと呼ばれる引っ掛かりや振動などは全く感じず、上り勾配でわざと意地悪に少し荒いアクセルワークをしても、クルマへの挙動はとても滑らかでギクシャクするような素振りは一切見せなかった。