ヨーロッパの空港で「欠航」問題が深刻! さらにはストライキも発生、同様の事態は日本でも起こりえるか

キーワード :
,
ヨーロッパの航空業界は今、かつてないほどの深刻な問題を抱えている。いったい何が起きているのか。

主要空港は乗客数制限を延長

スキポール空港で出発を待つ乗客。2022年4月(画像:シカマアキ)
スキポール空港で出発を待つ乗客。2022年4月(画像:シカマアキ)

 ヨーロッパで今、最も混乱する空港のひとつが、ロンドンのヒースロー空港だ。世界中の航空便が発着する拠点空港のため、影響は甚大だ。ヒースロー空港は2022年7月上旬、1日当たりの出発旅客数を制限。これに伴い、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)はヒースロー発の短距離便の座席販売を一時停止した。現在は通常運航の長距離線も今後、販売制限の可能性があるという。

 オランダ・アムステルダムのスキポール空港でも混乱が続き、9月上旬までの乗客数を制限中。さらに9~10月には秋季休暇があり、これを見越して乗客数制限が延長された。ほかに、フランス・パリのシャルルドゴール空港やドイツのフランクフルト空港などでも、空港の混雑ぶりが連日報道され、被害に遭った乗客らの投稿がSNSなどで多数拡散されている。

 6月、日本からイタリアへ向かった日本人乗客の体験談を紹介する。

 日本の空港での出発遅延によってフランクフルトで乗継便に間に合わず、振替の後続便もすべて満席。結局、翌日のスイス経由イタリア行きの便に自力振替して着いたものの、預けた荷物はフランクフルトで積み残された。その荷物は行方不明となり、航空会社に問い合わせるも受付時間は日中の1時間のみで電話は一度もつながらず。日本の窓口も「現地に問い合わせてください」の一点張りの対応だったという。

 結局、イタリアの空港に連日通って到着から15日ほどたった頃、貨物保管室に入り、自力で荷物を発見。いつフランクフルトから到着したかも不明とのことだった。どの部署でも許容のキャパシティーをはるかに超えている。

 従業員の再雇用には、一定の時間がかかる。しかも手荷物は従業員よる盗難のリスクもある。実際にスーツケースの中から盗まれた話はよく聞く。誰もかれも簡単に雇用するわけにいかない事情もある。

 アメリカのデルタ航空は2022年7月11日、ヒースロー発デトロイト行きの乗客ゼロ手荷物のみ1000個を積んだ便を運航した。過去に例を見ない異例の事案だ。事態は長期化の様相も呈している。

全てのコメントを見る