デジタル技術で「高速道路」がもっと便利になるって本当? NEXCO東日本の「構想」から未来を読み解く
日本初の高速道路が全線開通してから半世紀以上。進化する自動車の性能・機能に対して、高速道路はどうあるべきか。NEXCO東日本がまとめた「構想」からその姿を探る。
技術進歩と高速道路

DX(Digital Transformation)などの技術進歩により、次々と革新的な技術やサービスが提供されるようになった。
とりわけ2020年からの新型コロナ禍ではデジタル化の重要性が再認識され、ライフスタイルやワークライフバランスのあり方が多様化している。
デジタル化の浸透はわれわれの嗜好にまた別の側面ももたらした。リアルな体験のその重要性が再認識されたという点だ。各業界はリアルな体験という価値をいかに向上させるかに腐心している。
このように、現代はVUCA(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=あいまい性)と呼ばれる「あらゆる環境が目まぐるしく変化し、予測できない時代」に突入している認識だ。
そのため、先述したITS推進委員会の「構想」本文では「高速道路においても、常に最新の社会・政策動向や技術動向を注視し、変化に柔軟に対応していかなければならない」と指摘している。
さらに、2015年に国連が提唱したSDGsへの対応も必要であるとし「国民を支えるインフラ企業として目標達成に貢献していく必要がある」と続けている。