デジタル技術で「高速道路」がもっと便利になるって本当? NEXCO東日本の「構想」から未来を読み解く
日本初の高速道路が全線開通してから半世紀以上。進化する自動車の性能・機能に対して、高速道路はどうあるべきか。NEXCO東日本がまとめた「構想」からその姿を探る。
全国に張り巡らされた1万km近い交通網
2020年3月末時点、日本の高速道路(全国路線網)の総延長は9617kmとなっている。
国土技術センターの発表では、日本列島の最北端から最南端までの距離が2787km、最東端から最西端までが3146km。その数字と比較するだけでも、各地に張り巡らされた高速道路網が相当のものであることが分かる。
利用状況は1日当たり約507万台に及び、2015年の調べでは国内輸送量48億2800万トンのうち48.3%が高速自動車国道を利用した。
国内の経済活動において高速道路が、いかに不可欠な社会基盤であるかを物語っていると言えるだろう。
現状の高速道路に関する課題としては、重大事故や災害による被害などが各地で発生していることから、いっそうの防災・減災対策の強化が求められている。さらに政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、国を挙げての取り組みを目指している。