都内の自転車事故「年間1900人増加」の現実! そもそも「自転車レーン」「ナビマーク」の違いを知らない人が多すぎる

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「自転車道」「自転車レーン」「ナビマーク」の違いを知らない自転車利用者は多い。詳細を解説する。

「細くてまっすぐに走れない」の声も

自転車レーンの標識(画像:写真AC)
自転車レーンの標識(画像:写真AC)

 このナビマークと自転車レーンとの区別がついていない人は本当に多い。ナビマークは歩道との境の曖昧な片道一車線の狭い道路にも記されている場合があり、高齢者に聞いたところ、

「あんな細いところをまっすぐに走れない」

と語っていた。

 一本橋のように沿って走る必要はまったくなく、あくまでこちら側をこの進行方向で走ってくださいということなのに、だ。この高齢者をそれほど笑えないほどに、多くの人はこの自転車道、自転車レーン、ナビマークの区別はついていないのではないか。

 じつのところ、警視庁「令和3年における交通事故の発生状況等について」(2022年3月)によれば全国的には自転車の事故および死亡者数は年々下がってきている。しかし都内の自転車事故に限れば

「1万3332人」

と、前年比で1889人の増加となった。やはり自転車の使用率の高いとされる大都市に限れば、こうした自転車専用道の整備と対策、周知が追いついていないのではないか。

 都心では道路事情や交通量から本来の意味とはかけ離れた自転車レーンも見られる。とても自転車が安心して走れる状況にないままに区分けのみされている。辛辣(しんらつ)かもしれないが

「ここに印をつけておけばいいだろう」

と引いたとしか思えないレーンも存在する。これでは自転車も信用して自転車レーンを走ろう、とは思えないのではないか。場所にもよるが、現に走る人はとても少ない。

 かといって欧州先進各国のように立派な自転車道を首都に設けるような施策は現実的でない。本来は自動車もバイクも自転車も、歩行者も含めて順法意識を持てば現状の対策でも十二分に交通トラブルを減らせるはずだ。

 一部のインターネットコミュニティーに見られるような、自動車と自転車の対立で考えるのではなく、あくまで自己防衛のための順法として考えてはどうか。ともあれ自転車道、自転車レーン、ナビマークについていま一度確認することをお勧めする。また子どものいる人は一緒になって一度、学んでほしい。

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