日本の物流企業は欧米の100倍優秀! 誤出荷はわずか「1万分の1」、しかしこれが物流崩壊を招く原因だった

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私たちはeコマースの「送料無料」を当たり前の存在と思っているが、現実はそうではない。実のところ、送料無料は「まやかし」にすぎないのだ。

送料無料という「まやかし」

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 Amazonで商品の注文金額が2000円を超えると、その大半は「送料無料」となる。楽天市場の場合、3980円以上であれば無料となるショップが多い。ヨドバシ・ドット・コムのように、送料無料を基本としているeコマース(EC)サイトもある。

 大方の人は理解していると思うが、送料無料であっても実際には配送コストがかかっている。商品価格に含まれているため、

「配送コストがかかっていないように見えるだけ」

である。実のところ、送料無料は「まやかし」にすぎないのだ。

 商品の購入者は配送コストがわからない――という構図は、ECだけの話ではない。メーカーから卸売事業者、小売り事業者に運送される企業間物流においても同様の状況にある。メーカーから商品を仕入れる卸売事業者は、別途送料を支払うことはない。商品価格に運送コストが含まれているからだ。卸売事業者から小売り事業者への運送もまったく同じだ。

 それゆえ、商品を購入する側の企業は高品質な運送を求める。誤出荷を限りなくゼロにするのは当然のこと、

・指定の時間に届けること
・外装のダンボールも含めて破損がないこと

は必須の要件となる。

 まして、指定の時間に着いたのにもかかわらず外で待たせたり、トラックドライバーに追加の作業を依頼したりすることもある。

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