製品試作は2年後! ホンダの最優先策「全固体電池」は本当にEV普及の起爆剤となりえるか
電気自動車の普及に欠かせない。車両本体の高性能化および高効率化。その決定版となる技術革新として、ホンダが実用化に向け取り組んでいるのが「全固体電池」だ。その特長に迫る。
ホンダの挑戦 2024年度中に実用試作品
ホンダが全固体電池の開発に着手して10年。現時点では試作品の生産においてこれらを緻密に検証しつつ行っているわけだが、いざ量産となった場合には、その生産スピードと生産設備の精度もまた重要になる。
【無料セミナー】「自動車DXサミット vol.3」 三菱ふそう KTC マツダ登壇 Amazonギフトカードプレゼント〈PR〉
すなわちこれからは、これまでの基礎技術確立に加えて安定して継続可能なビジネスとして成立しうる生産技術の開発も必須なのである。
このように記述すると、実用化まではまだ遠いのではないかと考えてしまうのだが、ホンダとしてはこうしたさまざまな課題を一つ一つクリアしつつ、2024年度中には実用試作品を完成させ、2020年代の終わりには量産性にも優れた実用品として、全固体電池を搭載した量産市販車を完成すべく技術開発に全力を傾けるということである。
ホンダは、2040年には全世界で販売する自動車の総量に対して、電気自動車と燃料電池自動車の比率を100%に、その10年後には企業活動全体としてのCO2排出量をゼロにするという目標をすでに発表している。
そのキーとなる技術こそが全固体電池なのである。