「LCC」国際線が再開続々 入国規制緩和が遅れているのになぜ?

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2022年夏ごろから、国際線再開の動きが見られるようになったLCC。その背景にあるものとは。

国際線再開が功を奏する事情も

ジェットスター航空の成田発ケアンズ行き初便。2022年7月21日(画像:ジェットスター航空)
ジェットスター航空の成田発ケアンズ行き初便。2022年7月21日(画像:ジェットスター航空)

 コロナ禍で不要不急の移動自粛が促され、各国の国境も入国規制が強化された。一時期、観光目的での入国を不可とした国・地域も多かった。LCCは以前から観光目的の乗客が多い。しかも、大手航空会社よりも高い搭乗率を維持することで採算を取るビジネスモデルだ。

 唯一、日本航空(JAL)の完全子会社である国際線専門LCCのZIPAIR Tokyo(ジップエア)は、新型コロナ禍の2020年6月3日に運航開始。東京(成田)-バンコク(スワンナプーム)便だったが、実は当時「貨物専用便」だった。

 その後に他路線も次々開設されたが、貨物運航便もしくは貨物需要の見込める路線が大半。運航機材は貨物スペースの大きなボーイング787型機で、旅客が少ないとはいえ需要があった。

 また、ジェットスター航空のオーストラリア、スクートのシンガポール、タイ・エアアジアXのタイなどは、すでに入国緩和済み。日本から渡航する場合、懸念事項は日本帰国前のPCR検査のみといっても過言ではない。実際、これらの国々への日本人の海外旅行は増えつつある。

 一方、Peachが国際線の運航再開を発表したソウル線および台北線は、やや事情が異なる。韓国は観光ビザの事前取得が必要で、その取得までに一定の時間を要する。

 台湾は2022年7月末現在、観光目的の入国は不可。加えて、日本政府は訪日外国人の個人旅行を現在も認めていない。少し前には参議院選挙が終わったら入国緩和されるのではという見方もあった。だが、国内での感染者数が急増し、再び先行き不透明に。Peachは、日本の入国緩和が今より進むことも見越しての国際線再開もあっただろう。

 ある外資系LCCでは、運航再開したものの、乗客がまだ一握りという話も聞いた。日本の入国緩和、特に

・PCR検査の撤廃
・個人旅行での訪日外国人観光客の入国

を認めないことには、LCCの国際線が本格再開するのは正直厳しい。

 しかし諸外国同様、日本の国境が完全に開かれる日は近い。国際線再開は明るいニュースであり、それをアピールすることも先々を考えると効果が高いといえるだろう。

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