EV界の黒船来航! 中国「BYD」の圧倒的な市場占有、「日本もやる気になれば作れる」なんて言ってる暇あるのか

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中国EV大手のBYDは、2023年1月から日本でEVを販売することを発表した。そのポテンシャルとは。

中国EV市場でBYDは絶対的な勝者

BYDのEV「ATTO3」(画像:Merkmal編集部)
BYDのEV「ATTO3」(画像:Merkmal編集部)

 かように世界最大の市場であるがゆえ、中国には世界中のメーカーが参入しているが、EVの販売ランキングベスト10を見ると、そのほとんどを中国メーカーが独占している。ベスト10に入るのは、外資系メーカーではテスラのみ。さらにはベスト10の半分をBYDが占めているという状態だ。

 世界中でEVを売っているVW(ドイツ)やヒョンデ・キア(ともに韓国)ももちろん参入しているが、ベスト10にはもちろん、ベスト20にID.4が入るかどうか、という状態だ。

 このような結果を、中国人の愛国心のなせる業だと片付けるのは早計だ。実際、エンジン車を含めた自動車販売全体のランキングでは、VWやトヨタ、日産のエンジン車が上位にランクインしている。つまり愛国心にかかわらず、エンジン車はVWやトヨタが、EVでは中国製、とりわけBYDが選ばれているにすぎない、と見るのが妥当だろう。

「日本のメーカーは電動車の技術があるから、EVもやる気になれば作れる」

という話があるが、そんなに簡単な話ではないと筆者(佐藤耕一、フリーライター)は考える。技術力はもちろん、市場に出て消費者の厳しい評価にもまれて、プロダクトの総合力を磨き上げる……そういったプロセスが、市場で勝つには必要なはずだ。

 果たして、日本のメーカーはそのような経験値を積んでいるだろうか。そして、国内外からの40ほどのEVブランドがしのぎを削る中国市場で、圧倒的に勝っているBYDの実力とは、いかほどのものなのか。

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