もはや物流トラックすら煽られる時代? 「法定速度守っているのに」と嘆くドライバー、一般人の暴走いつまで続くのか

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近年話題の「あおり運転」。そんななか、トラックをあおる一般ドライバーも現れ始めた。

物流とは国の「血流」

トラックドライバー(画像:写真AC)
トラックドライバー(画像:写真AC)

 片側2車線、3車線なら譲るままにやり過ごすこともできるが、先にも触れた通り片側1車線や一方通行ではどうすることもできない。そもそも法定速度を守っているわけで、あおられるいわれはないはずなのにあおられる。もちろん悪質なのはごく一部で、そのほとんどはあおったつもりはないのだろうが。

「言い方が難しいですが、厳密に法定速度を守って走る一般車両は少ないと思うのです。だから遅く感じるのも、無理はないと私も思うのですが」

 法定速度は守らなければいけないが、交通の流れもまた尊重しなければいけない。確かに厳密に速度を守る一般のドライバーは現実に少ないだろう。しかし仕事で走るトラックなど営業車はタコで管理されている。絶対ではないが、過度にスピードを出したり逸脱した走りが記録されたりすれば、会社のペナルティーを受ける可能性もある。

「それに、積み荷によってはある程度スピードを抑えた走りにならざるをえません。勝手な言い分かもしれませんが、みなさんの荷物を運ぶこともあるでしょう。ご理解いただけると助かります」

 私たちの日常生活はこうした多くのトラックによって支えられてる。コンビニやスーパーの食料や日用品はもちろん配達もそうだ。人体に例えるなら、物流とは国の血流のようなものであり、その流れが滞れば国民生活が脅かされる。最終的に困るのは私たち一般市民だ。

「厳しい会社ではリアルタイムでスピードが本部に通知されて、速度超過は罰金というケースもあります。あおられても私たちは法定速度を守る以外、何もできません。そもそも制動距離も一般車両と違いますから、普通車ほどの臨機応変な対応というわけにはいかないのです」

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