「派遣トラックドライバー」は物流危機を救えるか? サポート体制は年々強化、かつては数日で逃げ出すことも
トラックドライバー不足が深刻化する中、新たなドライバー確保の手段として注目されるのが、人材派遣会社による「ドライバー派遣」である。果たしてドライバー派遣は、人手不足に悩む運送業界の救世主となるのか?
正社員登用を断られる運送会社の特徴
とは言え、あくまで「相思相愛であれば」である。「正社員にならないか?」と声を掛けたところで、当人から振られてしまうケースも少なくないという。
・「派遣さん」と呼ばれ、社内の輪に加えてもらえない。
・教育制度やマニュアルが整備されておらず、中途入社者に対するケアが満足に行われていない。
・正社員の働きぶりを見ていると、「この会社の社員になりたい」とは到底思えない。
2015年に改正された労働者派遣法では、いわゆる3年ルールが追加された。3年ルールでは、同じ派遣社員を、同じ職場で3年以上雇用することはできず、企業側が継続雇用を希望する場合には、正社員として迎え入れることとなる。
あくまで福島氏の肌感覚ではあるが、3年ルールを満了する際、正社員として新たなスタートを求める人は、半数程度だという(ドライバー派遣に限らない)。
当たり前だが、働く側にも、働く環境を選ぶ権利がある。
派遣ドライバーに対し、正社員にならないかと打診するのは、雇用開始後半年くらいが多いと言う。もし、派遣ドライバーから断られてしまった場合には、自社の労働環境を振り返る必要もあるだろう。