「派遣トラックドライバー」は物流危機を救えるか? サポート体制は年々強化、かつては数日で逃げ出すことも
トラックドライバー不足が深刻化する中、新たなドライバー確保の手段として注目されるのが、人材派遣会社による「ドライバー派遣」である。果たしてドライバー派遣は、人手不足に悩む運送業界の救世主となるのか?
運送会社にとっての「派遣」のメリットとは

運送会社にとって、ドライバー派遣を使うメリットとは何か。
(1)正社員が雇えるまでのつなぎとして活用する。
(2)波動対応。例えば、保有トラック台数の1割を派遣枠にして、仕事の波動に応じてドライバー派遣を利用する。
(3)従来の採用広告に代わる採用手段として、ドライバー派遣を用いる。
(3)について補足をしよう。
福島氏は、「コストの掛からないドライバー採用手段として、ドライバー派遣を上手に活用してほしい」と説明する。
トラックドライバー不足は深刻である。運送会社によっては、さまざまな採用手段を試みるも採用できず、結果トラックを遊ばせているケースもある。
一般論ではあるが、人材派遣会社は採用に強い。1年中採用広告を出稿し続けた結果、独自に得た採用ノウハウは、一般企業、ましてや運送会社の9割以上を占める中小企業とは比べ物にならないくらい強力だ。
派遣会社からの派遣ドライバーが良い人材であれば、「うちの正社員にならないかい?」と声を掛けるのもOKだと、福島氏は語る。
「当社では、『派遣は入り口』と説明しています。相思相愛であれば、ぜひ正社員に登用してあげてください」(福島氏)
約20年前、筆者は量販店に対する携帯電話卸を行っており、派遣会社を通じ、販売員を売り場に派遣していた。当時は派遣会社側も、「派遣員はうちのもの」という意識が高く、派遣員を引き抜こうとする店舗があると、トラブルになったものだ。
だが、ランスタッドに限らず、最近の取材経験では、人材派遣会社、もしくは単発アルバイトマッチングサービス(ギグワーク)などでも、むしろ「機会があれば、ぜひ正社員として声を掛けてあげてください」というところが多いと感じている。