ノーヘルで爆走! 道交法ガン無視の「フル電動自転車」は、もはや走る凶器だ

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最近見かけるようになった「フル電動自転車」。これは日本の法律ではバイクであり、自転車ですらないのだ。

販売は違法ではないワケ

電動キックボード(画像:写真AC)
電動キックボード(画像:写真AC)

 にもかかわらず、公道を普通の自転車のフリをしてフル電動自転車が走っている。筆者は冒頭の立川のみならず、新宿や池袋など多くの都心、繁華街で目撃している。違法車両で事故でも起こしたら、ましてや人をはねたらどうなるかわからないのだろうか。違法車両かつ無保険で、人生が終わりかねないというのに。

 フル電動自転車と、電動アシスト自転車とを見分ける手段は難しい。冒頭のように高速で走行しているならば、多少の知識があれば「おかしい」となるが、普通に見かける分には電動アシスト自転車と区別しづらい。

 折りたたみ自転車、特にミニベロ(小径車)のフル電動自転車となると、まさかそれがフル電動自転車とはパッと見ではわからないだろう。あり得ないスピードで、かつペダルもこがずに走っていて、初めてフル電動自転車とわかる程度か。

 警察も実際にはお手上げで、2016年には交通局交通企画課の通達「道路交通法の基準に適合しない「電動アシスト自転車」と称する製品について」において、

「この度、警察庁において「電動アシスト自転車」と称して販売されている別紙に記載の7製品について確認を行った結果、各製品の少なくとも一部に、アシスト比率が道路交通法(昭和35年法律第105号)に基づく道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)第1条の3に定めるアシスト比率の基準(以下「基準」と言います。)を超え、基準に適合しないものが存在することが判明しました」

と発表しているが、販売側の協力に委ねるばかりで現場では取り締まらない、いや、取り締まれないのが実情だ。

 実際、筆者は交番の前どころか一時停止を隠れて取り締まっていた白バイすらフル電動自転車を見逃す光景を目の当たりにしている。警察を責めているわけではなく、それほどに難しいのだ。それが「違法」であることは分解および検査、計測でもしなければ明らかな確証は得られないだろう。目視のみでの取り締まりでは現場の警察官にも限界がある。

 唯一、わかるとすれば事故を起こした時だけか。2021年10月に池袋でフル電動自転車による事故(自転車との衝突事故)を起こした26歳の飲食店従業員は無免許でもあった。

 先に、警察が販売元への協力を求めていると書いたが、それすら進まないのは

「私有地で乗る分には問題ないため、売ることは違法ではない」

という点にもある。これもまた、違法状態で売られる電動キックボードと同じ理由である。

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