酷暑なのにバスの「窓開け対策」必要? いすゞが編み出したスゴイ「車内換気術」とは

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この酷暑のなか、公共交通機関での窓開け換気対応はまだ必要なのか? そんな疑問に応える、いすゞの路線バスの換気システムの取り組みについて取材した。

コロナ禍の喚起と暑さ対策、どう両立?

真夏の炎天下を走る路線バスのイメージ(画像:写真AC)
真夏の炎天下を走る路線バスのイメージ(画像:写真AC)

 2020年から始まった新型コロナ禍によって、マスクの装着とともに提唱されてきたのが「換気」だ。少しでも空気の滞留を防ぐべく、室内だけでなく電車やバスなどの公共交通機関でも「窓開け」が実施されているのをこの2年で体験している人も多いだろう。

 しかし2022年は、6月に東京都心で6日連続猛暑日を記録するなど、もはや冷房が必須の環境になりつつある。暑さ対策と窓開けや換気を並行して行わなければならない矛盾した状況になっているのが実情だ。

いち早く着手した車室環境対策

 2022年6月29日(水)から7月1日(金)にかけてポートメッセなごや(名古屋市)で開催された「人とくるまのテクノロジー展2022 NAGOYA」。いすゞブースで「車室内環境技術」として紹介されていた、路線バス内の換気システムの取り組みについて担当者に話を聴くことができた。

 いすゞはウイルス感染対策を「未知の分野へのチャレンジ」として、コロナによるパンデミックが始まった早い段階で、路線バス車室環境の問題について着手していた。

 まずは現状把握が重要とのことで、実際の路線バスを用い換気量や粒子の拡散挙動などのデータ習得を関係機関と実施。図面内では把握できない車両のすき間に関しては、気密測定器を用いて計測、また乗客の有無による差はマネキンを用いて実験。

 停車時だけでなく実際に走行しながらの換気状況や圧力データを収集し、換気実態の換気実態の把握とシミュレーションを繰り返し行った。

 それと並行して開発が行われたのが「エアロゾルフィルター」だ。

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