JALが7年ぶりANAに勝利! コロナ禍の旅客数、浮き彫りになった決定的な「両社の差」とは
新型コロナで多大な影響を受けた日本発着の国際線が、やっと再開し始めた。JALの2021年度の国際線旅客数は89万2471人と発表され、一方ANAは82万5524人で、ANAを抜いてトップに立つのは7年ぶりとなる。
近年は路線拡大の一方だったANA
コロナ前にANAの国際線が次々と路線開設を発表するたび
「そんな場所まで直行便が必要だろうか」
と思ったり、ハワイ線専用で超大型機「A380」を投入した際もデビュー数か月後にすでに運賃が下落していたり、「攻め過ぎでは」との感があった。そのままコロナ禍に突入して約9割が運休し、新規路線は開設時期のめどがいまだ立っていない。
2022年7月からA380でのハワイ線の運航再開が発表された。しかし、昨今の円安や燃油サーチャージの高騰などもあり、連日満席がずっと続くかはやや疑問だ。
結局のところ、JALは一度倒産して経営がスリム化した。一方、ANAはここぞとばかりに最新機材を先んじて導入し、路線拡大したのち、コロナ禍で大きな打撃を受けた。いざという時の対応は、過去の実績がモノを言うこともある。ANAが巻き返すには、まだある程度の時間を要するのではないだろうか。