「海水浴崩壊」の危機――暑さを気にする人90%以上! なぜ「猛暑」と「AI」で夏の観光は変わるのか? “避暑リトリート”に集まる新たな需要
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日本の夏の風景が劇的に変わろうとしている。調査で9割超が旅先の「暑さ」を敬遠するなか、海水浴の参加率はわずか3.8%へと急減した。要因は猛暑だけではない。AI普及による情報の効率化と、限られた予算を「質の高いリアル体験」に投じる厳選消費へのシフトだ。変革を迫られる夏旅市場の生き残り戦略に迫る。
猛暑とAIに変革迫られる夏旅市場

夏といえば海へ出かける。そんな日本の長期休暇の定番が姿を変えつつある。
2026年9月17日に発表されたSkyscanner Japan(東京都港区)による調査では、行き先選びで「暑さ」を非常に気にする(53.0%)とやや気にする(37.0%)を合わせ、90.9%の人が暑さを意識しており、目的地を決める大きな要因となっている。
希望先は温泉地が31.0%、山・高原が27.1%を占め、かつての主役だった海水浴(23.3%)や都市(16.6%)を明確に上回った。ただし世代間では差があり、65歳以上は温泉(40.5%)や山・高原(38.7%)への癒やし志向が強い一方、18~24歳では都市(31.0%)への関心も残っている。涼しい環境で自然や散策を楽しむ「避暑旅」を行う意向も76.8%に上った。
国内の海水浴客数は1985年の3790万人を頂点に、2022年には360万人に激減し、海水浴場数もピーク時の1353か所から2024年には970か所へ減少した。しかし、これは海水浴の参加率低下と海以外を選ぶ人の増加が重なった結果だ。夏の旅行需要が消えたのではなく、旅行者が「どのような環境なら出かけたいか」を選び直しているのである。