なぜ「埼玉の郊外路線の駅」が15ランクも爆上がりして「3位」になったのか?「幸福度」が評価されたニューシャトル沿線の正体
ニューシャトル沿線の居住評価躍進

大東建託(東京都港区)が2026年9月2日に発表した「いい部屋ネット 街の幸福度&住み続けたい街ランキング2026<埼玉県版>」(累計回答者数4万9322人)は、埼玉県内の都市インフラと居住価値の結びつきをはっきりと映し出している。過去5年分の回答をまとめた大規模調査を見ると、自治体部門ではさいたま市浦和区が首位を獲得した。駅部門の幸福度では越谷レイクタウンが6年連続1位、住み続けたい街では石原が2年連続1位に入るなど、根強い人気を集める地域が上位に並ぶ。
こうした上位陣のなかで、ひときわ目を引く動きを見せたのが、さいたま市北区から北足立郡伊奈町へ伸びる埼玉新都市交通伊奈線(通称:ニューシャトル)の沿線だ。
「東宮原」
は前年の18位から3位(偏差値68.6、評点71.6)へと大きく順位を上げ、「住みここち」3位、「街に誇りがある」6位、「愛着がある」7位と幅広い項目で高い評価を集めている。同駅の1日平均乗車人員も2200人台(2023年度実績2232人)と、利用客数は底堅い。
居住満足度が高まっているのは、この駅だけではない。旧加茂宮村の歴史を受け継ぐ隣の「加茂宮」は、「住み続けたい街」で前年4位から2位(偏差値73.2、評点67.1)へ順位を上げた。終点の「内宿」も15位から5位(偏差値71.6、「愛着がある」8位)へと急浮上している。さらに「羽貫」が16位(偏差値63.4)、「沼南」が18位(偏差値62.6)に入り、自治体単位でも伊奈町が前年21位から10位へとトップ10入りを果たした。中量軌道が走る地域の住みやすさが、広く見直されていることがわかる。
大宮駅を起点とする営業キロ12.7km(全13駅)の側方案内式AGTがもたらす無駄のない移動。そして、それに結びつく形で進んだ都市開発との相乗効果から、この沿線でいま何が起きているのかをひも解いていく。