物価高でもクルマを手放せない人たち――外食は我慢しても「自動車保険」は削らない? 削減対象に挙げた人はわずか2.3%、家計の現場で何が起きているのか

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物価高が家計を圧迫する中、外食費を削る人が54.0%に達する一方、自動車保険の削減はわずか2.3%にとどまる。維持費増を58.3%が実感しながらもクルマを維持せざるを得ない背景には、地域交通の衰退や多重課税という構造問題がある。切り詰められる生活費と、家計に残る“最後の固定費”の真実に迫る。

外食よりも優先される自動車保険料

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 物価高が続くなか、家計は支出の優先順位を変えつつある。外食やレジャーを抑える一方、自動車保険をはじめとする保険を削る人は少ない。維持費への負担感が強まっているにもかかわらず、なぜ自動車関連費はこれほど削りにくい支出になっているのだろうか――。

 2026年9月14日にソニー損害保険(東京都大田区)が発表した「インフレ下における家計負担と自動車保険に関する意識・実態調査」(対象:自家用車を所有し自動車保険加入に関与する30~50代男女1034人)は、物価高に直面する世帯の切実な行動を浮き彫りにした。

 1年前と比べて自動車の総維持費が増えたと感じる人は58.3%にのぼる。増加額は中央値で月5000円(年間換算6万円)となり、月2万円以上増えたという層も約2割を占めるなど、負担が重なっている。

 興味深いのは、これほど維持費の上昇を感じながらも、家計が最初に削る対象が自動車ではないことだ。生活防衛の手段として最も多いのは外食費の削減(54.0%)であり、レジャー・趣味などの交際費・娯楽費(49.0%)、食料品費や日用品費(39.1%)が続く。食品主要メーカーの値上げが5年連続で年間1万品目を超え、直近9月だけでも年内最多の4923品目に達するなど、生活コストの上昇が家計を直撃している影響は大きい。

 その一方で、自動車保険などの費用を削減対象に挙げた人はわずか

「2.3%」

にとどまった。ガソリン代や整備費にはまだ節約の余地があるものの、保険の優先順位は極めて高い。外食やレジャーは回数を減らすなどの調整がきく半面、自動車保険は予測できない事故に備える性質を持っている。削れば目先の出費は減るが、万一の事態に陥った際の家計への負担が大きくなるためだ。

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