苦境の「駿河湾フェリー」は復活できるのか? 利用客が6割減! 富士山を望む絶景航路で何が起きているのか――高く評価される景観とすれ違う「海上県道」の現在地
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海上県道の異名を持つ駿河湾フェリーが存続の岐路に立っている。コロナ禍等で2025年度の利用客は過去最低の約4.8万人へと激減。年間7.8億円に膨らむ経費と船の老朽化が重くのしかかる。観光路線ゆえの脆さを抱えつつも、巨大地震時の代替輸送など防災インフラとしての真価が今、問われている。
存続の岐路に立つ海上県道フェリー

日本列島には各地に固有の光景が広がり、後世に伝えるべき価値を生み出してきた。
静岡県静岡市清水区と伊豆市土肥を結ぶ駿河湾フェリーも、特別な景観を持つ航路だ。2013(平成25)年には富士山にちなみ、全国初の海上県道(静岡県道223号清水港土肥線)に認定された。駿河湾を東西に横断し、北側に雄大な富士山を望むこのフェリーが今、存続の岐路に立っている。
本航路は地域住民の日常的な生活路線ではない。
・東名高速道路
・新東名高速道路
・伊豆縦貫自動車道
といった代替となる陸路があるため、交通インフラとして欠かせない存在だと示しにくい弱点を抱えている。
加えて、観光路線ならではの脆さもある。景気動向やパンデミック、燃料価格の高騰といった外部からの影響を直接受け、需要が左右されるため収支が落ち込みやすい。存続か、廃止かという重い選択を迫られる理由はここにある。