なぜ日本人は「憧れの海外」へ行かなくなったのか? “行きたいのに行けない”という現実! 11年ぶりの「5連休」で人々はどこへ向かうのか――「選ばれる旅」の条件とは

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11年ぶりとなる2026年秋の5連休。海外旅行の潜在需要が15.5ポイントと高まる一方、パスポート保有率は17.0%に沈み、物価高と円安が重い足かせとなっている。コスパ重視のアジアと目的特化の欧州へ二極化する動向から、消費者が厳しく選別する「体験の価値」と、試練に直面する観光ビジネスの未来を読み解く。

11年ぶりの5連休に見る旅行需要

海外旅行イメージ(画像:写真AC)
海外旅行イメージ(画像:写真AC)

 2026年9月19日から23日にかけて、5日間の連休が訪れる。「シルバーウィーク」という呼称は、1950年代に大映の松山英夫専務が秋の興行を盛り上げるために提唱したのが始まりとされる。現在の大型連休は、2003(平成15)年のハッピーマンデー制度による「敬老の日」の移行と、祝日に挟まれた平日を「国民の休日」とする祝日法が重なって生まれる。2015年以来、実に11年ぶりとなる珍しい日並びだ。

 JTB(東京都港区)が2026年9月1日に発表した予約状況を見ると、海外旅行では

・台湾や韓国といった費用を抑えやすい「近距離アジア」
・歴史や芸術を楽しむ「欧州」

が支持を集めている。国内に目を向けても、テーマパークが需要を支える一方、紅葉や絶景を楽しむ周遊旅行も選ばれている。

 ただ、旅行市場を取り巻く環境が右肩上がりで回復しているわけではない。日本生産性本部の「レジャー白書2026」(2026年7月16日発表)によると、2025年の海外旅行参加率は6.7%にとどまる。将来やってみたい、今後も続けたいという希望率が22.2%に達していることを踏まえると、差し引き15.5ポイントの潜在需要が残っている計算になる。

 旅行への意欲はあるものの、実際に行動へ移せる人は限られる――この意識と行動の隔たりを抱えたまま迎える11年ぶりの5連休は、旅行市場にどのような変化をもたらすのだろうか。人々が限られた時間と資金をどこへ振り向けるのか、その動きを読み解いていく。

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