賢いドライバーは「車検」だけで安心しなくなったのか? 平均車齢9.4年時代の落とし穴! 愛車の燃費と寿命を左右する「目詰まりの正体」

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新車の平均購入価格が331万円に達し、平均車齢は9.44年と過去最高を更新するなか、クルマは短期間で乗り換える「消費財」から手入れをして長く保つ「耐久資産」へと変質した。数千円のエアクリーナー交換に象徴される手軽な予防整備が、走りと燃費を守り高額な修理を防ぐ。変化する自動車経済の最前線を追う。

高騰する新車価格と伸びる保有期間

エアクリーナー(画像:写真AC)
エアクリーナー(画像:写真AC)

 近年、新車価格や物価全体の上昇傾向が続いている。2026年2月27日付の日本経済新聞によると、2025年のトヨタ自動車「カローラ」の最低価格は227万9000円となり、10年前と比べて約6割上昇した。日産自動車「ノート」も約7割上昇したと報じられている。

 また、総務省の小売物価統計調査によれば、2025年の軽自動車の販売価格も2015(平成27)年比で33%上昇し、過去最高となる176万3200円を記録した。こうした価格上昇の背景には、先進安全装備の標準化や電動化への対応など、機能の高度化がある。製品価値の向上にともない、関連する製造費も価格に反映された結果とみられる。

 日本自動車工業会が2026年4月に公表した「2025年度乗用車市場動向調査」でも、新車の平均購入価格は調査開始以来初めて300万円を超え、331万円に達した。前回の2023年度調査と比べて25%の上昇である。

 地域別にみると、首都圏で378万円、地方圏で315万円となっている。直近2年以内に新車を購入した層の43%が300万円超の価格帯を選ぶ一方、200万円以下の価格帯は25%まで縮小した。購入費の増加や物価上昇にともなう家計負担の増加を理由に、購入を見送る層も増えている。その結果、世帯保有率は前回の77.6%から71.9%へと低下した。

 こうした状況を受け、自動車は数年単位で乗り換えるものから、適切な手入れを行いながら機能と価値を長く保つ耐久資産としての性格を強めている。

伸びる平均車齢と定着する長期運用

前保有車の保有期間(画像:日本自動車工業会)
前保有車の保有期間(画像:日本自動車工業会)

 車両価格の上昇にともない、一台の車に乗り続ける期間も延びている。2025年度の前保有車の平均保有期間は7.2年となり、新車では7.3年、中古車では7.1年を記録した。

 全体の3割弱を10年超の長期保有車が占めるなど、長期間にわたって車を使い続ける傾向が定着している。買い替えのきっかけとしても経年劣化や状態の変化が上位に挙がっており、車の寿命や車検の節目まで乗り続けようとする動きが読み取れる。

 この流れにともない、乗用車の平均車齢も上がり続けている。自動車検査登録情報協会が公表した2025年3月末時点の乗用車保有台数(軽自動車を除く)における平均車齢は

「9.44年」

となり、前年と比べて0.10年延びた。10年前の2015年と比べると1.15年延びており、33年連続で高齢化が進むとともに、31年連続で過去最高を更新している。新車価格の高騰が買い替えを遅らせていることに加え、基本性能や防錆技術、製造精度の向上によって車そのものの寿命が延びたことも影響している。

 こうした変化は、短い周期で新車を買い替えるスタイルから、手入れをしながら良い状態を長く保つスタイルへの移行を示している。自動車関連の仕事でも、新車販売にとどまらず、保有期間全体を通じて車の性能を支える整備や部品事業の存在感が増している。

 長期間にわたって良好な走りを保つには、定期的な点検と予防的な部品交換が欠かせない。なかでもエンジン性能に直結する

「エアクリーナー」

は、車の長寿命化にともなって改めて見直されている部品のひとつである。

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