なぜ「電話派」を切り捨てない配車システムが生まれたのか? 配車依頼7割が電話! 静岡市の配車アプリはなぜ「電話」を残したのか

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電話配車が約7割を占める静岡市で、地方交通DXの新たな試みが始動した。中小3社が共同配車する「よぶら~」は、機能をあえて絞り高齢層のアプリ移行を狙う。受電率100%を叩き出す電話対応AIの台頭も進む中、アナログ依存を克服し、持続可能な移動インフラをどう構築すべきか。地域交通の最新戦略を追う。

高齢層のデジタル移行を狙う新戦略

静岡市内を走るタクシーと地域の街並み(画像:澤田真一)
静岡市内を走るタクシーと地域の街並み(画像:澤田真一)

 静岡県静岡市。東海道の歴史的要所でもあるこの都市で、2026年8月5日からタクシーアプリ「よぶら~」のサービスが始まった。交通テック企業・電脳交通(徳島県徳島市)の「DS配車アプリ」を基盤とし、市内のタクシー事業者3社が共同で参画する。

 静岡市内で配車アプリが導入されるのはこれが初めてではない。だが、「よぶら~」には他に見られない際立った特徴がある。利用者の中心である高齢者に、スマートフォンでの配車を強く呼びかけている点だ。

 従来のアプリは、多機能化や自動決済を軸に進化してきた。一方の「よぶら~」は、

・地方都市の人口構造
・日常の利用習慣

に寄り添う設計を採用する。これまで配車アプリは、デジタルツールに素早く適応できる層を中心に普及してきた経緯がある。それに対し、地域の移動需要の大部分を占める高齢層を主対象に据え、既存の利用環境を保ちつつスムーズなデジタル移行を促すアプローチは、

「日本のタクシー産業の新たな方向性」

を示すものといえるだろう。

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