なぜ自動車メーカーは「脱レアアース」へ動くのか? 対日輸出が5割減! 世界が注目する脱依存技術の行方とは

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中国が市場の約90%を握るレアアースの供給リスクが完成車生産を揺さぶる。対日輸出5割減の打撃を受け、自動車産業は確保から脱依存へ舵を切った。2036年にEV市場の30%を占めると見込まれる希土類フリーモーター開発の最前線と、技術・調達・循環が織りなす新たな生存戦略に迫る。

自国資源と循環が作る多層防衛体制

 世界貿易の不透明感が高まるなか、レアアースを供給網へ組み込む体制そのものを見直す動きが広がった。日本においても、レアアースの輸入における中国依存度は2025年時点で66%にのぼり、特定の調達経路への集中を和らげることが継続的な課題となっている。これに対し各国では、素材を使わない技術の開発、調達先の分散、そして備蓄の強化という複数の手法を平行して進める陣容が整いつつある。

 自国での資源確保策として、日本の南鳥島沖の排他的経済水域では、水深約5500~6000メートルの海底から高濃度レアアース泥の開発が進む。2026年初頭の採取サンプル分析では、抽出されたレアアースの53.9%を有用な中重希土類が占め、放射性物質をほぼ含まない特性が確認された。

 これを受け、内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)は2027年2月に日量約350tの連続採取試験を予定している。また、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じた備蓄体制の維持や、豪ライナス社への出資によるマレーシア工場からの重希土類引き取り枠確保、日仏協力によるリサイクル工場整備への資金拠出など、国際的な提携の強化も進む。

 EUも行動計画RESourceEUを通じて、域内消費量の採掘10%、加工40%、リサイクル25%を自給する目標を掲げた。水素解砕を用いた再生処理や、溶媒抽出による高純度分離など、使用済みEVから素材を回収・再利用する資源循環の産業化が並行して進むことで、危機に強い多層的な事業継続体制が形作られている。

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