なぜ公共交通の「飲酒不祥事」は繰り返されるのか? 再発防止策「37件」でも続く問題! JALと東海汽船から考える安全対策の課題とは

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東海汽船の身代わり受検やJALの度重なる違反など、公共交通で飲酒不祥事が絶えない。交代勤務者の20~40%が抱える不眠と飲酒依存の構造的リスクに対し、水際の検査強化だけでは限界を迎えている。検査する安全を超え、勤務・健康・組織風土を統合した予防ガバナンスへの転換が急務だ。

飲酒トラブルの根底に潜む構造的課題

船(画像:写真AC)
船(画像:写真AC)

 東海汽船(東京都港区)で、運航中の船内で乗組員が飲酒したうえ、そのまま当直勤務に就いていた疑いが明らかになった。さらに、アルコール検査を別人が受ける身代わり受検も判明している。航空分野に目を向ければ、日本航空(JAL)でも飲酒を巡る問題が繰り返され、2024年以降、幾度も再発防止策が重ねられてきた。それでも新たな事案が発生している。

 ここで問いたいのは、「なぜ飲酒するのか」という個人の意識やモラルの問題だけではない。公共交通ではこれまで、アルコール検知器の導入や点呼手続きの厳格化など、乗務前に飲酒していないことを水際で確認する検査する安全の仕組みが整えられてきた。しかし、

・交代勤務
・深夜・早朝勤務による生活リズムの乱れ
・睡眠の問題を酒で解消しようとするセルフメディケーションの落とし穴
・不適切な仲間意識から違反を見過ごしてしまう組織の風土

など、飲酒に至る背景への対応は、検査とは別の領域にある。検査機器をすり抜ける行為を防ぐ仕組みと、飲酒の危険を事前に抑える仕組み。その間にある隔たりと、予防がどこまで可能なのかについて、JALと東海汽船の事例から読み解く。

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